アバターでおこしやす 京都花街の旧歌舞練場、メタバース空間に復元

富永鈴香

 京都の五花街の一つ、宮川町京都市東山区)の旧歌舞練場がメタバース空間で復元された。旧歌舞練場は建て替えにともなって昨年解体された。記憶を継承しようと、再開発を手がけるNTT都市開発とNTTスマートコネクトが制作した。

 旧歌舞練場は1916(大正5)年に建てられ、春の舞踊公演「京おどり」や芸舞妓(げいまいこ)の稽古場として使われてきた。老朽化と耐震性の問題から、昨年に建て替え工事が始まった。新たな歌舞練場は町の象徴として親しまれた大屋根を再利用し、2025年に完成予定。

 メタバース空間では、解体前に撮影した旧歌舞練場のホール内部を再現。利用者はアバターとなって、移動しながら360度見渡すことができる。京おどりのアーカイブ映像も見られるほか、芸舞妓の稽古や化粧風景など新たな動画も順次公開する予定だという。

 宮川町お茶屋組合長の大石美千代さんは「昔の記憶がよみがえって懐かしい。デジタル空間を通じて多くの方と宮川町の世界との出会いが生まれますよう願っています」などとコメントしている。

 配信は仮想空間プラットフォーム「DOOR」(https://door.ntt/6A78wcW/miyagawacho-roof/)で。無料。来年3月末まで。(富永鈴香)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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