「モードの帝王」と呼ばれるミラノファッション界の大御所ジョルジオ・アルマーニ。今回は、「Timeless Thoughts(時代を超越する想(おも)い)」をテーマに、レディースとメンズの2021年春夏作品を無観客でのランウェーショーで発表した。アルマーニは2月のレディースのミラノ・コレクションで、新型コロナの急激な感染拡大を受けて急きょ、ショーを無観客での開催に変更。7月のミラノ・デジタルファッションウィークには参加していなかった。
新作のレディースは短め丈のジャケットと太めのストレートパンツなどアルマーニらしいスタイルが主流。メンズもゆったりとしたシルエットのスーツや幾何柄プリントのシャツなど。パンツはローウエストで股上が深く太め。いずれもベージュやグレーなど優しい中間色や、柔らかく心地よさそうな生地、体を動かすと揺れる流動的なラインなどデビュー当時から続くアルマーニの作風を現代的に解釈したデザインだった。
ショーに先駆けてアルマーニは「私は新しいモダニティ、新しいエレガンスの概念を作りたかった」とコメントした。加えて、「状況が刻々と変化し、何が起こるか誰にもわからない中でそれに取り組むのは、決して簡単なことではなかった。ただ、私が言えることは、大きな変化を起こすことから始め、自分のスタイルの核心は大事にしながらもいくつかの要素に手を加え、エレガンスを表現する新しい方法を見つけたということ」と述べた。
今回のショーは初の試みとして、現地イタリアのテレビ番組でも同時放映されたという。(編集委員・高橋牧子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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