数量政策学者の高橋洋一がニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月12日放送)に出演。調査データにミスがあり、配備予定の秋田から反発が広がっているイージス・アショアについて解説した。
イージス・アショア調査データのミスは初歩的なもの
岩屋防衛大臣は6月11日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市陸上自衛隊新屋演習場への配備について、「信頼回復に向けて全力を挙げたい」と話し、配備計画に変わりがないとの考えを示した。イージス・アショアの配備については調査データのミスなどがあり、地元で反発が広がっている。
飯田)山の高さの推定縮尺を間違えていたということ、さらには説明会で居眠りがあったりしました。
高橋)居眠りするのだったら出ない方がいい。縮尺の話は初歩的なミスです。普通に描くと高さが強調できないから4倍にするということは、地図に関わっている人ならみんな知っています。それをそのまま用いてはいけません。角度を見たときにすぐ分かりますよね。山の角度があんなに急なはずはないです。洋上のイージスで迎撃するのは大変ですから、陸地からが必須です。
飯田)イージス艦上でやるのは。
高橋)乗組員を交代させたりとかね。日本が現実に北朝鮮でミサイルの配下にあるのは事実なので、何かの形で防衛しなければならないのですが、イージス艦ですべてをやるのもまた大変です。
北朝鮮の脅威に対して必要なイージス・アショアの日本海側での配備
飯田)イージス・アショアでは、2基で日本列島を全部カバーできるというところもあるし、北朝鮮の潜在的な脅威に対しては、例えば米軍の抑止力のようなものとはまた違う。撃って来たらどうするのかということです。
高橋)すぐそばですからね。最近は新型のイスカンデルなども出て来ています。
飯田)ロシア製を流用したのかと言われています。
高橋)あれは上がってすぐあとに、弾道弾ではなく普通のミサイルになるものです。ほとんど防御ができないというものでしょう。今後、航続距離が長くなると非常に危ないです。そういう現実があるので、地元民への説明は丁寧にというのはまったくその通りです。緊張感を持ってやるということです。
飯田)ただ周りの地政学的なリスクなどを考えると、ミサイル防衛そのものを撤回するのは難しい。
高橋)国の安全を守るという立場からすると、それはありえないですよね。どのような形にするのか。配備計画があるのは秋田と山口です。山口の方はどうなのでしょう、同じような構造になっていたら酷いですよね。
飯田)確かに山口の方では聞かないし、地元の一部町長さんの反対はありますが、萩市の方は基本的に前向きに受け取っています。
高橋)説明する人が隙を見せてはいけない。あまりにも初歩的なミスだったので、私もびっくりしましたけれどね。
佐竹知事「振り出しに戻った」
飯田)秋田県の佐竹知事は、防衛省の基本的な姿勢には甚だ疑問があり、話は振り出しに戻ったと述べています。
高橋)振り出しに戻っても、どこかに配備しないとどうしようもないのは一緒です。
飯田)太平洋側からミサイルが飛んで来る可能性は低いので、日本海側で適地を考えて選ぶとなると、ここになる。
高橋)島というものは、無理なのです。島の場合は簡単に占領されることも考えられます。だからやはり陸地に作らなくてはダメ。そうすると候補地もあまりないと思います。実際に演習場だとか、そういうもののなかに作らざるを得ない。ここはよく説明して、地元の方に理解してもらうことになるのではないでしょうか。
ニッポン放送
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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