名古屋出入国在留管理局の施設に収容中のスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が死亡した問題で、遺族が7日、東京都内で記者会見した。支援する学生らが同席し、ウィシュマさん死亡の経緯を究明するため、入管施設内で撮影したビデオ映像の開示を政府に求めるオンライン署名運動を呼びかけた。
ビデオの開示について上川陽子法相は6日、記者会見で「保安上の問題や亡くなった方の名誉・尊厳、最終報告をまとめる第三者への影響」を理由に「公開は相当ではない」と答えた。
これに対しウィシュマさんの妹ワヨミさん(28)は7日の会見で「入管の活動が正しいなら堂々と出せるはず。ビデオを出さないのは、自分たちに問題があると認め、それを隠すためだと思う」と語った。「日本に行けば姉の死について正確な答えが聞けると信じていた。来日して2カ月たつが何の成果も得られず、精神的にも肉体的にも疲れています」とも述べた。
遺族の代理人を務める指宿昭一弁護士は「入管法改正案は市民の力で阻止できた。法務省や入管庁(出入国在留管理庁)はビデオを絶対に出したくないのだろうと思うが、市民が声をあげれば開示させることができる」と訴えた。(編集委員・北野隆一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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