西江拓矢
東京五輪に出場するウガンダの選手団9人の中の1人が成田空港で新型コロナウイルスの陽性と判明し、残る8人が大阪府泉佐野市へ移動した後に濃厚接触者と特定された問題で、このうち20代の選手1人がPCR検査で陽性と判明した。市が23日、発表した。
市によると、この選手から22日に採取した検体のPCR検査で、陽性と判明したという。
これを受け、大阪府の泉佐野保健所はこの選手の濃厚接触者がいないかどうか、新たに調査している。市は、成田まで迎えに行った職員を自宅待機させた。
選手団8人は濃厚接触者にあたるかどうか調査を受けないまま、成田から貸し切りバスで泉佐野市に移動。同市に到着後、練習を自粛し、ホテルの個室で待機している。8人全員と、ウガンダから同行してきた市職員の計9人が22日に濃厚接触者と特定され、7月3日まで健康観察の期間となっている。毎日実施するPCR検査では、市職員がキットを選手らに渡し、検体を回収している。
8人が濃厚接触者にあたるか調査を受けないまま泉佐野市に移動した問題では、地元の首長らから疑問の声が出ていた。大阪府の吉村洋文知事は22日、「本来、成田にとどめ置くのが筋ではないか」と指摘。泉佐野市の千代松大耕市長も同日、「早い段階で濃厚接触者の判断をすることが必要ではないか」と語っていた。(西江拓矢)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル