戦禍のウクライナから逃れて東京都杉並区で暮らし始めたチェロ奏者の母娘が18日、同区役所ロビーで開かれたコンサートに出演した。日本の奏者と「ふるさと」を弾いた後、「私たちも『ふるさと』を思っています」と語り、150人ほどの聴衆からあたたかな拍手を送られた。
タチアナ・ラブロワさん(53)と、娘のヤーナ・ラブロワさん(30)。タチアナさんはキーウ(キエフ)、ヤーナさんはチェルニヒウで暮らしていたが、日本にいるタチアナさんの音楽仲間を頼り、ポーランド経由で3月末に来日した。
タチアナさんはウクライナ国立歌劇場のチェロ奏者で、ヤーナさんもプロの奏者。この日は、日本フィルハーモニー交響楽団が区役所のロビーで開いた公演にゲストで参加。母娘で弾いた、チェロによる二重奏曲(グリエール)など4曲を演奏した。
そのうちの1曲が「鳥の歌」。世界的チェロ奏者のカザルスが、平和への祈りを込めて演奏し続けたことで知られている。タチアナさんは聴衆に語りかけた。「私たちは破壊のためにこの世界にいるのではない。破壊という歌ではなく、鳥の歌を聴きたい」
■会見で語った演奏できる喜び…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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