ウクライナ学生と日本語学校法人にトラブル 学費めぐり食い違う主張

川村さくら 杉浦達朗

 【群馬】ロシアによる侵攻後にウクライナから前橋市に避難した学生たちと、その受け入れ先となっている学校法人「ニッポンアカデミー」(同市)との間で、学費をめぐるトラブルが起きている。一部の学生たちは、「一定期間は学費無料」だと説明されていたのに支払いを求められたと指摘。同法人は、そうした契約はしていないと主張している。

 ニッポンアカデミーはホームページによると日本語学校などを運営している。

 同法人は昨年5月以降、ウクライナから避難した学生の身元保証人になり、38人を受け入れている。

 学生たちから相談を受けている弁護士によると、一部の学生は入学前に、6カ月や1年間といった期間は「学費は無料」だと法人側から伝えられた。だが昨年9月に、「来日時期に関わらず学費を請求する」と通告を受けたという。

 市は、昨年11月に学生から相談を受けて問題を把握し、法人に対して解決を求めているという。

 ニッポンアカデミー側は清水澄(ますみ)理事長が24日に会見を開き、学生側が主張する内容の契約はしていないと主張。「自立できるまでの期間」は学費を無償とする、と伝えたつもりだったと話した。

 学生の受け入れは「社会責任としてやっている」とし、対応に問題はないと述べた。会見では「(ウクライナ人の学生は)家賃も税金も渡航費もただ。そうした中アジアの人たちはみんな自分のお金でやっているわけです」とし、ウクライナの人たちへの支援状況を「難民貴族」と表現した一幕もあった。(川村さくら、杉浦達朗)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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