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北京生まれのウーさんは、中国の家庭料理を長年、日本で伝えてきました。連載の最初に紹介するのはモヤシ炒め。ウーさんいわく「モヤシは春を代表する野菜」で、「生命の象徴のような存在」。立春にいただく中国の伝統料理「春餅(チュンピン)」に欠かせない食材だそうです。
春餅とは、小麦粉を練って薄くのばして焼いたクレープのようなもの。モヤシ炒めのほか、肉や野菜などさまざまな具を巻いて食べます。待ち焦がれた春の訪れを告げる料理でもあり、家族みんなで食べたといいます。
今ではいつでも手頃に手に入るモヤシですが、ウーさんの幼いころは、お金を出せば何でも手に入る時代ではありませんでした。立春に間に合うように、時期を計算して自宅で育て始めたそうです。容器に水を張って緑豆を浸(つ)け、少し厚みのある「モヤシ用の布団」とでもいうような布を上からかぶせます。根が生え、芽が伸びるのを、家族みなが楽しみにしていました。
「早く大きくならないと間に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル