キリスト教系新宗教「エホバの証人」の元2世信者ら2人が20日、国会で立憲民主党の聞き取りに応じた。元2世信者の男性は「医療機関連絡委員」という立場で、輸血拒否をするよう信者に指示を出していたと証言した。
エホバの証人における児童虐待の問題に取り組んでいる弁護士のチームは20日、虐待についてのアンケートの調査報告書を発表。元2世信者ら581人から回答が寄せられ、大半が輸血拒否カードの所持や「むち打ち」、学校行事への参加制限などがあったと回答した。
立憲民主党の聞き取りに応じたのは、グループのリーダーである「長老」という立場で「医療機関連絡委員」として活動していた元2世信者の男性と、元3世信者の男性(20)。
元2世信者の男性は、医療機関連絡委員について「輸血拒否の教理に関連する活動を専門的に行う内部組織」と説明。医学的知識はないのに、輸血拒否するよう信者たちに指示していたと明かし「輸血拒否についての報告書の指摘は真実を反映している。命に関わる危険な行為で、とめないといけない」と訴えた。
元3世信者の男性は、信者である両親から輸血拒否を強いられ、18歳までの8年間、心臓の手術をすることができなかったという。「輸血を拒否したのは、教団からの強制があったことが理由だと絶対言い切れる。今も、教団の教えで苦しんでいる子どもがいる。外から助けを差し伸べてほしい」と話した。(島崎周)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル