カゴメの新社長に内定した山口聡取締役常務執行役員(58)が、名古屋市の本社で記者会見した。「国内は人口減少が進み、食品業界でも淘汰(とうた)が進む。(主力のトマトだけでなく)野菜の会社に変わり、持続的に成長できる企業になる」と抱負を語った。主力のトマトケチャップやジュースなどに加え、それ以外の野菜を使った新商品の開発を進めると強調した。
就任は来年1月1日。技術系出身者の社長就任は山口氏が初めて。今年1月に同社が発表した中期経営計画では、売上高を2018年12月期(国際会計基準)の1846億円から、25年12月期に2500億円に伸ばすとしている。
共働きの家庭が増え、家庭向けの調味料などは市場の縮小が見込まれるため、売り上げ拡大に向け、特に業務用向けの商品開発に力を入れるとし、「中食、外食では、人手不足が深刻だ。使いやすい商品を提案したい」と語った。
山口氏は昨年、新事業や商品開発を担う野菜事業本部の本部長に就いたが、社長就任後も兼務する。
多様性のある社員を増やし、新事業の成長につなげようと採用も見直す。早ければ来年度から新卒採用の数を減らし、中途採用を増やすという。(石塚大樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル