カフェ・アマティの88年に幕 物価高に人手不足、常連客は泣いた

 クラシックが流れる店内で楽しむ1杯600円のコーヒー。アンティークのランプのやさしい明かりの中で、客は静かに会話を交わし、ほっとするひとときを過ごす――。

 国内最古級の喫茶店として、都内にチェーン展開してきた「亜麻亜亭(アマーテ)」(カフェ・アマティ)。25日、池袋駅地下街にあった最後の店が閉店し、88年の歴史に幕を下ろす。

 今月下旬、東京都日野市の堀江アサ子さん(74)は、バスと電車を乗り継ぎ、友人と閉店前の店を訪れた。「とにかく寂しくて、ちゃんとお別れをしたくてきました」

 店には池袋以外も含め、20年近く通った。「食器もきれいで、レトロな雰囲気が好き。店員さんもすてきでした。他の喫茶店とは違います」。お気に入りのボウルサラダをほおばり、紅茶を味わいながらそう語った。

かつては月2千万円の売り上げ

 「時代の変化についていけなかった」。店を運営する齋藤商事常務取締役、山内園美さん(57)は、声を落とす。

 1935年、初代社長が大久…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment