「カルボラナーラ」。スパゲティではなく、「軽いボランティアならできる」という意味を込めた造語という。発案したのはフードバンク活動に取り組むNPO法人の理事。この理事は、法人の活動とは別に「バイデン」計画も進めている。こちらも「おやじギャグ」。どんな計画なのか。
スパゲティ・カルボナーラをもじり、「カルボラナーラ」という言葉を用いて支援を呼びかけているのは、寄付された食品を生活困窮者らに提供しているNPO法人「セカンドハーベスト名古屋」の松岡篤史理事(66)。「自宅で食べない食品をフードドライブに提供するなど、ちょっとしたこともボランティア。『これ食べて』っていう人が10人いれば、立派な支援箱が一つできます」と語る。
同法人の支援箱は、米5キロをはじめ食品がさまざま入り、1箱10キロ以上になる。新型コロナウイルスの感染拡大で失業や収入減が広がったため、支援を求める人の数も大きく増えているという。
「異常」に高まる食糧支援のニーズ
2019年に同法人が作ったのは5085箱だった。コロナ禍が始まった20年は7146箱に。今年は6月末までの半年で4070箱で、松岡さんは「このペースだと年間8千箱を超える。去年が異常だと思っていたら、今年はもっと異常」と話す。
支援の依頼書は、自治体ごとにある社会福祉協議会などから届く。支援を求める理由は、「給与を得るまで食べる物がない」「失業手当を受給するまで生活が苦しい」など切実なものばかりだ。料金が支払えず、電気やガスを止められている人もいる。そういう人たちにはお米を送っても炊くことができないため、非常食のアルファ米や、開けてそのまま食べられる缶詰などを詰めている。
「コロナで大変な中で、みんな頑張っている。僕たちが出来るのは食品をお配りするだけ。食べて、それを力にしてもらえれば」と松岡さんは言う。
ばいでん=倍の田んぼ?
松岡さんは、6月に支援に賛…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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