カレー屋が生んだ高級ビール 開発者の心は複雑「本当は必要ない?」

箔米ビール=ジパングカリーカフェ提供

 このビール、「原材料不足」でつくることができない方が本当は良いのかもしれません。そして、生産にコストがかかっていて、はっきり言って、値段はお高い。そんなビールが今年、大阪市に誕生、市内の飲食店やネット通販で提供されていて人気です。

 ビールの名は「箔米(はくまい)ビール」。

 原材料は、麦芽、ホップ、米。アルコール分は6%。

 ふつうのビールと変わりないようですが……、じつは、米に秘密があります。このビールを開発したカレー屋さんが、炊いたけれど余ってしまった米なのです。

 そのカレー屋さん、新型コロナの影響で、昼間だけの営業を強いられています。外出自粛で、お客さんが何人来るか読むのが難しくなりました。いろいろ工夫しても、どうしても炊飯米が余ってしまいます。

 余った炊飯米は飼料になるか、肥料になるか、廃棄してしまうか。

 もったいないな~。

 そう考えたカレー屋の社長さんが、あるビール会社と開発したのです。

 社長の名は、安藤育敏(いくとし)さん、40歳。大阪市北区など4カ所でカレー店「ジパングカリーカフェ」を展開する社長です。

 安藤さんが、このビールをつくったいきさつ、そして、「箔米ビール」と名づけた思いのストーリーをお届けします。

祖母のおしえ

 大阪市に生まれ、母子家庭だ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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