カーネギー大ホールに澄み切った歌声はどこまでも響き渡り、客席から大喝采を受けた――。
3月末にニューヨークの同ホールで開かれた「ニューヨーク合唱フェスティバル」(文化芸能国際交流機構主催)。東日本大震災の復興支援と日米親善を目的に2012年から始まったイベントで、8回目の今回は日米の16団体が集まった。
山梨県内からは、富士吉田市や富士河口湖町を中心に活動する混声の市民合唱団「富楽会(ふがくかい)合唱団」が現地時間の29日に出演した。合唱団は「富士吉田市民合唱団」「ステラ合唱団」「コーロ河口湖」の3団で構成し、有志29人が歌声を響かせた。
「半円状に配置されたクラシカルな雰囲気の観客席や、日本のホールとは違うつくりの椅子を前にして『ああ、これがカーネギーなんだ』と胸がいっぱいになりました」。事務局長を務める曽根佳織さん(57)が振り返る。
前日のリハーサルで初めてステージに上がり、1回だけ通して歌った。「透明感というのか……声がすっと入る、まっすぐ通るというか、ブレないというか。今までに経験したどこのホールとも違う、ともかくすばらしい響きであることを実感しました」
鳴りやまなかった拍手
迎えた本番。初めこそうまく歌えるか、演出を間違えないか、と心配していたが、「緊張はすぐに消えた」という。
「お客さんがとても盛り上が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル