宮崎市のカメラ店「よしみカメラ」が、ガラス越しに被写体をきれいに撮ることができる撮影機材を全国の高校や大学に無償提供している。新型コロナウイルスの影響で自由に写真を学べないでいる若者が少しでも笑顔になれたらと願う。
撮影機材の商品名は「忍者レフ」(税込み5280円)。店主の一木(ひとつき)尚敏さん(62)が2008年に発売した折りたたみ式のドーナツ型反射板で、広げると直径50センチになる。中央の穴にレンズを差し込んでガラスの向こうの被写体を撮ると、撮影者の影や室内の明かりが映り込まず、被写体をきれいに撮影することができる。「撮影者が『隠れ身の術』のように消えるから」と商品名をつけた。売上累計3万個を超えるヒット商品で、大手家電量販店でも売られている。
11年には宇宙航空研究開発機構(JAXA)から注文があり、不燃材を使った忍者レフを製作。国際宇宙ステーションから宇宙空間を映すテレビの生放送で使われた。
4月下旬、新型コロナの感染拡大が続く中、カメラ店ができる支援を全従業員10人で話し合った。出た結論は、街を歩いて写真が撮れない学生に忍者レフを届けること。「自宅の窓からでも外の景色がきれいに撮れれば、元気を出してもらえるんじゃないか」
入学式や卒業式での撮影依頼が…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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