千葉県八街市の市道で市立朝陽(ちょうよう)小学校の児童5人が下校中にトラックにはねられ、2人が死亡した事故で、同市が30日、臨時会見を開いた。同小は7月1日から再開し、事故現場付近の児童らの心のケアのため、登下校時に送迎バスを当面導入するとした。
会見では、朝陽小PTA側が2008~11年の毎年度、事故現場になった市道にガードレールを付けるよう市に要請していたことが明かされた。
市は09年8月、当時の長谷川健一市長名で「歩道の設置とガードレールは、(そのために必要な幅となる)有効幅員の確保が不可能。道路拡幅は用地買収、建物移転など多額の費用を要し非常に厳しい」などとPTA側に回答。PTA側などと協議して、近くの交差点の改修を優先したという。
12年度以降、事故現場のガードレール整備についてはPTA側からの要望がなくなったという。市幹部によると、「毎年度の要望がないと、数多くの道路要望のなかで優先度が下がる」といい、実際に今年度時点では、事故現場のガードレール整備の必要性を市建設部は認識していなかった。
また、車両の走る目安となる「外側線」についても、事故現場の市道には引かれていなかった。外側線がなかった理由は「記録がないのでよくわからない」(市幹部)という。市は今回の事故をうけ、現場に外側線を引くことの検討を始めた。
この日の会見で、北村新司市…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル