クマと人間の共存について考えるボードゲームの制作費用を、盛岡市動物公園「ZOOMO(ズーモ)」がクラウドファンディング(CF)で募っている。クマは怖い存在なのか。クマについて正しい知識を身につけ、被害を減らす行動をとれるよう学べるゲームを作り、教育機関などに広く配布することを考えている。
今年4月にリニューアルオープンした同園では、生物多様性の保全をテーマにした教育の推進など、野生動物と人とのより良い関係に向けた取り組みに力を入れてきた。今回のボードゲーム制作も、その一環だ。
岩手県の調査によると、2020年度末時点で、県内のツキノワグマの推定個体数は約3700。クマによる人身被害は昨年度は県内で23件だったが、今年度は5月19日現在で、すでに7件の被害報告がある。
こうした被害を減らすための取り組みとしては、ポスターやホームページでの注意喚起といった啓発活動が中心だった。クマは怖い存在、ということを植え付ける対策ばかりだった。
「クマの怖さを教えることが目的ではない」
同園の企画営業広報の荒井雄…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル