人里に近い林で、クマは昼間はほとんど姿を見せず、夜間や早朝に盛んに行動しエサを食べていた――。そんな生態が、秋田市のカメラマン加藤明見さん(73)が10月から今月初旬に行ったクマの定点撮影から、分かってきた。
加藤さんは、クマの行動を知ろうと、秋田市中心部から車で30分ほどの上新城地区の雑木林に、10月16日から11月1日までカメラを設置。レンズの前を動物が通るとストロボが発光し、シャッターが切れるようにした。
林道から10メートルほど入った地点と、そこから約50メートル離れた尾根沿いのクマがよく通る場所の2カ所にカメラを置いた。いずれも最寄りの民家からは2キロほどの距離だ。加藤さんによると、一帯は今年、コナラにドングリがよく実った。クマが木に登り、枝を折って実を食べた痕跡である「クマ棚」があちこちにあり、地面には実を食べた後のドングリの殻やフンがいまも散乱している。
期間中、2カ所の定点カメラに計27回、クマが写っていた。
このうち、午後6時から明朝…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル