クリスマスツリーを彩る幻想的でエコな光 電飾使わず廃棄プラ再利用

三宅梨紗子

 廃プラスチック再利用した環境にやさしいクリスマスツリーが、名古屋駅近くの商業施設「KITTE(キッテ)名古屋」に展示されている。電飾ではなく、光を放つ「蓄光プラスチック」を使用。緑や赤のほのかな光が幻想的な空間を生み出している。25日まで。

 高さ約10メートルのクリスマスツリーには、一つの大きさが約5センチで、石のような形をした約5万個の「蓄光プラスチック」が光る。太陽光や発光ダイオード(LED)などの光を1時間当てると20分ほど発光する。

 電気代の高騰や電力不足への懸念などを背景に、「電飾ではない新たな価値観を提案しよう」と企画した。KITTE名古屋では午後5時以降、アトリウムの照明を落とす「ライトダウン」を1日に6回行う。イベント担当の板津雅史さんは「ささやかな明かりを通し、電気がある日常や省エネについて考えるきっかけにしてほしい」と話す。

 蓄光プラスチックは、愛知県豊川市の自動車部品メーカー「プラセス」が開発。車の部品をつくるときに出る廃プラスチックを減らそうとの思いから生まれたもので、プラスチックの一種であるアクリル樹脂に蓄光材を混ぜて作られる。 同社の甲村尚久社長は「生まれ変わったプラスチックが暗がりで放つ幻想的な光をぜひ楽しんで欲しい」と話している。(三宅梨紗子)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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