国内最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」が東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれている。12日まで。東京五輪・パラリンピック準備の関係で今回から開催概要が大きく変わったが、炎天下でも漫画愛好家やコスプレイヤーら多くの人が集まった。7月に放火殺人事件の被害を受けた京都アニメーション作品を取り上げた同人誌も多数出品された。
コミケは今回が96回目の開催。漫画やアニメ人気の高まりで、2004年以降は毎回50万人超が参加する大型イベントだが、1996年から会場の東京ビッグサイトが、東京五輪・パラリンピックでメインプレスセンター、国際放送センターとなる関係で、現在は一部が使用不可に。今回から、有明の東京ビッグサイトに加え、約1・5キロ離れた青海に新たに開設した青海展示棟との分散開催となった。また、それでも従来よりは面積が減っていることから、同人誌や雑貨を出品するサークルが多数参加できるよう、開催日数も3日間から4日間に増やした。
コミックマーケット準備会のスタッフは「会場についての問い合わせは多いが、事前に案内をしていたこともあり想定していたほどの混乱はない」という。
様々な同人誌の中で、「らき☆すた」「けいおん!」「響け!ユーフォニアム」など京アニ作品の二次創作も多数あった。「らき☆すた」の舞台を案内する同人誌を販売していた会社員女性は、同じく京アニ作品の「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」のコスプレ姿。「本と衣装それぞれを京アニ作品にして追悼の意味を込めました」と話した。
例年は「夏コミ」「冬コミ」の年2回開催だが、来夏は会場が使えないことから夏にはコミケを実施せず、5月2~5日に開催する。2020年冬からは、再び会場を一本化しての開催となる見込みだ。(加藤勇介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル