国際ジャーナリスト・小西克哉氏が5月7日(木)、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!~激論Rock&Go!」に生出演。新型コロナウイルスの日本と各国の感染対策について解説した。
記者団に対峙しない安倍総理と2時間半会見を続けるトランプ大統領
飯田浩司アナウンサー)ニューヨークのクオモ知事が日本でもかなり持ち上げられてきていますが、現地でもブームみたいなものはきているのですか?
小西)クオモさんはメッセージの出し方がうまいのだけれど、少し時間をかけて喋り過ぎているところはありますよね。日本とアメリカは、政権のちぐはぐさという意味では共通しています。トランプ政権と安倍政権の似ているところは初動がやはり、特に最初に油断があったところですね。PCR検査はアメリカもCDC(アメリカ疾病予防管理センター)が自前の検査キットをつくって1ヵ月くらい遅れてしまったのですよね。それでいざテストキットなどを地方の州へ送ったら全然うまくいかないと。これではだめだということで初動が遅れたし、日本のPCR検査については皆さんよくご存知で、この体たらくですよ。いわゆるPCRで手こずったという意味では共通しているのだけれど、トランプ政権は中国からの入国禁止がものすごく早かったですよね。これはトランプが自慢していて、メディアもここのところは認めているわけです。
ただ、4月13日の有名な記者会見があるのですが、トランプは確かに止めたのだけれど、「そこで稼いだ時間を何に使ったのか? 病院へ人工呼吸器を入れたり医療体制を拡充したり、PCRのテストを拡充したのか?」というところを突かれて、トランプさんは必死に防衛して「そんなことはない」という5分くらいのプロモーションビデオみたいなものを出して、それを出すくらいにして自分のいままでの政策を弁明したわけです。最後の最後、質問がなくなるまで2時間30分それをやるわけ。それと比べたら安倍総理は2月29日から4回くらい会見やっているけれど、全部長谷川(栄一首相補佐官兼内閣広報官)さんがカットして。この前なんて「外交がありますから」なんて言って。ベトナムのトップと会うのとコロナウイルスの対策とどっちが大事だという話になってくるわけですよ。
飯田)「あとはメールで送ってください」という。
小西)それは違うでしょう。確かにトランプのやっていることはちぐはぐだけれど、安倍さんはニコニコ動画(4月6日配信「安倍首相に質問!みんなが聞きたい新型コロナ対応に答える生放送」)にそれだけ長い時間(※編集部注:1時間10分ほど)出る暇があるのだったら、記者クラブの前で2時間30分やってよという話です。記者団に対峙しないというところがアメリカと日本の違いだと思います。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース