全国的に季節外れの暑さが続き、熱中症のリスクが高まっている。体の機能が未熟で体力差もある子どもにとって、暑さに体が慣れていないこの時期はその恐れが高い。17日は各地の学校で、児童生徒が病院に搬送される事態も起きた。行動が制限されたコロナ禍で子どもの体力も低下しており、専門家は一層の警戒を呼びかける。
17日正午すぎ、福岡県久留米市の市立田主丸(たぬしまる)中学校で、「生徒が熱中症のようで会話ができない」と119番通報があった。市教育委員会によると、3年生の男女7人が「気分が悪い」などの症状を訴え、熱中症の疑いで病院に運ばれた。いずれも命に別条はなく、快方に向かっているという。
同校ではこの日朝から、全校生徒がグラウンドで体育祭のリハーサルをしていた。自分が参加する競技以外の時間はテントの下で過ごし、各自で水分をとるよう呼びかけていたという。気象庁によると、同日正午の市内の気温は28・9度だった。
また大阪府羽曳野市の市立羽曳が丘小学校でも同日、6年生の男女9人が体育の授業後に頭痛などの体調不良を訴えた。熱中症とみられ、3人が病院に搬送された。意識はあり、快方に向かっているという。
気象庁によると、今月に入り、全国914の観測地点中、最高気温が30度以上の真夏日となったのは延べ76地点(16日まで)。昨年同期より48地点多い。総務省消防庁によると、熱中症やその疑いで救急搬送されたのも、14日までに全国で803人(速報値)で、前年同期(確定値)より55人多い。
環境省によると、思春期前の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル