新型コロナウイルスと向き合い、悔し涙を流した医師と、励まし続けた地元の中学生たち。卒業式を前に初めて対面した。「ありがとう」を伝えるために。
周囲の山に雪が残る群馬県沼田市の沼田市立利根中学校(生徒53人)の多目的ホール。卒業式前日の3月10日、拍手に包まれた。同じ市内の利根中央病院に勤める鈴木諭医師(41)が、3年生21人と対面した。
鈴木医師は2020年2月、災害派遣医療チーム(DMAT)の先陣として、横浜港に停泊するクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗り込んで以降、新型コロナと向き合ってきた。
協力したのに「悔し涙」 その理由とは
悔し涙を流したのは、その年の4月。東京都などに出た最初の緊急事態宣言が、全国に拡大した頃だ。
利根中央病院も協力しようと…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル