新型コロナウイルス禍は音楽界も直撃している。関西での公演が軒並み中止になるなか、大阪フィルハーモニー交響楽団は3月19日の定期演奏会で、無聴衆でのライブ中継に踏み切った。
帰宅してパソコンの前に座る。画面にはライブの文字。ストラビンスキーのバイオリン協奏曲をロシアの若手アイレン・プリッチンが熱演する一方、指揮台に立つ井上道義の背後に時おり空白の座席列が映り、ハッとする。演奏後も当然、聴衆の拍手はない。が、楽団員はみな笑顔でソリストに温かい拍手を送った。
休憩時間。どうするのだろうと思ったら、「ヒーローインタビューです!」と井上の声。通訳を介してプリッチンが「すばらしい集中力」と大フィルをたたえ、井上も「お客さんは静かだった。せきひとつしなかったよ」。コロナなんて吹き飛ばせとばかりに冗談を飛ばす。
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関西ゆかりの著名アーティストが現れた。キャンバスが用意され、後半の「春の祭典」の印象を、演奏終了までに絵にするのだという。
お次は井上をガイドに、普段見ることのないフェスティバルホール内の楽屋探訪だ。過去にここで演奏を披露した名指揮者やソリストらの写真が、長い廊下にずらりと並んでいる。初めて知った。
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なんて楽しい休憩時間。サービ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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