新型コロナウイルスによる自粛生活が、夫婦関係や人々の結婚観にも影響を与えているのだという。
まず、既婚者のケース。イラストレーターの渡部アキさんが自身の体験を描いた漫画では、夕食時に2歳の娘がこぼしてしまったスープの後始末をお願いしていたところ、夫がほったらかしにしていたため口論に。「結婚生活の全てが一気に冷めた」という。「怒鳴られた瞬間、あ、離婚しかないってよぎった。怒鳴られることが本当に嫌で、そういうことをしない人と結婚したはずなのにって」。数日後、夫からの謝罪で仲直りしたが、仕事が減ったこと、子育てのこと、収入の不安などによるストレスが、確実に心身を蝕んでいたようだ。
また、夫が在宅勤務になった30代のマミーさん(仮名)は、通信費が急増していたことから、留守中に夫が浮気相手と盛んにやりとりをしていたことに気が付いたという。一度は問い詰めたものの、相手に送るはずのメールを自身に間違えて送信してきたことが決定打になり、離婚を決意したという。
田中さん(仮名)も、“コロナ離婚”をした一人だ。飲食店で働いていた妻が、収入が減ってしまったことから、“パパ活”に手を出したのだという。「僕も熱くなってしまって、話し合いみたいな感じにはならなかった。未練たらしい自分もいる。お互い一度実家に帰って、冷静になってみるという時間も大切だったと思う。戻れるならそうしたいと強く思う」。
夫婦問題カウンセラーの高草木陽光・HaRuカウンセリングオフィス代表によると、コロナ禍による離婚相談は平時の3割増だという。 「東日本大震災のときなど、先が読めないこと起きた時は、やはり夫婦関係の問題になんらかの問題が出てくる。今回も、もともと亀裂があった夫婦はより悪化させてしまったという印象がある。私から“離婚を止めなさい”と言うことはないし、どうすれば後悔のない、満足できる離婚ができるかというところで手伝わせてもらう。ただ、どちらかというと、相談で多いのは関係の“修復”だ。離婚したいという相談でも、よくよく話を聞いてみると、できることがまだまだあるのに、それをしていない人がほとんど。話し合いにならず、すぐにケンカになってしまうので、離婚しかないと諦めてしまっている人も多いそういった場合には、まず話し合いの仕方や喧嘩の仕方、伝え方など、コミュニケーションのところでアドバイスしている。それによって印象が変わってきて、結果的に相手も変わってくれる」。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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