コロナ交付金で作り批判浴びた巨大「イカキング」 経済効果は6億円

川辺真改

 石川県能登町が、国の新型コロナ対応の臨時交付金2500万円を利用して設置した巨大イカのモニュメント「イカキング」について、町は29日、経済効果が6億円になったとの推計を発表した。テレビなどによる宣伝効果は18億円にも上ったという。

 設置を巡っては、建設費約2700万円のうち2500万円を臨時交付金で賄ったことに「医療にあてるべきだ」「税金の無駄遣い」などの批判が噴出。国内メディアに加え、英ガーディアンや、米NYタイムズなど海外でも取り上げられた。

 同町の観光施設「イカの駅つくモール」でお披露目されたのは昨年4月。全長13メートル、高さ4メートル、重さ約5トンの巨大イカのモニュメントは「名物」となった。町が今年6月~8月に実施した来場者へのアンケートでは、半数近くがイカキングを目当てに来場していた。

 町が民間のコンサルタントに委託し、「イカの駅つくモール」や周辺施設での来場客の支出額などから経済効果をはじき出した。

 町は、批判の声も含め、メディアで繰り返し報じられたことが、結果的には想定以上の大きな経済効果につながった、と見ている。ふるさと振興課の下谷内哲次さんは「県内外から批判も受けたが、せっかく話題になったので、一過性で終わることなく、次の展開を模索したい」と語った。(川辺真改)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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