加藤勝信厚生労働相が19日、新型コロナウイルスの感染者の全数把握について、早期に方法を見直す方針を明らかにした。厚労省が代替策を検討中だが、医療機関と保健所の負担を減らしつつ、全数把握が担ってきた二つの機能をどれだけ維持できるかが問われる。
機能の一つは、すべての感染者数の把握を通じ、感染状況の全体像や地域差を明らかにして対策につなげることだ。感染動向の予測にも活用されてきた。
厚労省が検討中の代替策は、季節性インフルエンザと同じ「定点把握」だ。患者数の報告は一部の医療機関に限られて多くが負担軽減となる一方、データが実測値ではなく推計値となるため、従来ほどの精度で感染状況を把握できなくなり、対策が遅れる懸念がある。地域ごとの細やかな対策も打ちにくくなる。
医療機関には患者数だけを報…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル