昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公選法違反罪に問われた前法相の衆院議員、河井克行被告(57)と妻の参院議員、案里被告(46)を審理する「百日裁判」について、東京地裁が広島県在住の多数の証人に対応するため、広島地裁などでの「出張尋問」を検討していることが9日、関係者への取材で分かった。 被買収者が100人に及ぶ今回の事件では、証人尋問の対象者も多数となる可能性が高い。加えて、東京都内で新型コロナウイルス感染者が再び増加しており、証人を東京まで呼び出した場合は感染リスクも懸念される。百日裁判は100日以内に判決が出るよう努めることになっており、裁判官や検事、弁護人が出張すれば迅速な審理につながることが期待できる。 通常の公判では、遠方に住む証人も出廷を命じられることが多いが、関係者によると、コロナ禍が続く中で多数の証人を東京地裁へ出廷させることに懸念の声が上がった。広島との間を音声や映像で結ぶ「ビデオリンク方式」の手法もあるが、今回の百日裁判では広島地裁の法廷を借りるなどし、裁判官や検事らが出張して証人尋問を実施する可能性の方が高いという。 別の関係者によると、克行被告らは百日裁判で、多くの現金提供を認めた上で趣旨を争うとみられる。ただ、被買収者だけで100人に及び、100日以内に判決を出すのは難しいとの見方もある。検察幹部は「夫妻の主張次第では証人尋問の対象も多数になる可能性が高く、公判日程も相当数が指定されるだろう」とした。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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