岩田恵実
東京消防庁は10日、新型コロナウイルス感染者の救急搬送で、救急要請を受けてから病院に搬送するまでの時間が過去最長となる約35時間47分かかった例があったと明らかにした。感染拡大の「第7波」による病床の逼迫(ひっぱく)で、搬送先が見つからない深刻な状況が続いている。
同庁によると、過去最長になったのは今年夏に要請があった70代男性の搬送。足を負傷して入院する際にコロナ陽性が判明し、転院するために搬送の要請があったが、コロナの診察と整形外科の両方を担当できる医療機関が見つからなかったという。これまでの最長は「第5波」中だった昨夏の搬送で約23時間35分だった。
東京都内では、第7波に入ったとされる7月上旬を境にコロナ患者の救急搬送件数が激増。6月27日~7月3日は131件だったが、8月1~7日は780件と約6倍になった。
このうち、搬送にかかった時間が5時間以上だったのは88件、3時間以上5時間未満が100件、1時間以上3時間未満が494件、1時間未満が98件だった。(岩田恵実)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル