関口佳代子
東京都は13日、新宿区内の新型コロナの宿泊療養施設で、29人が下痢や腹痛などを訴える集団食中毒があったと発表した。施設で提供された弁当を食べた入所者や看護師・スタッフから病原性大腸菌O166が検出された。20代の女性1人が入院したが、全員快復しているという。都によると、都内の宿泊療養施設での食中毒は初めて。
都福祉保健局によると、下痢などを発症したのは17~67歳の入所者25人と看護師などのスタッフ4人で、4月23日に施設内で提供されたガパオライスの弁当を食べた。同日の午後3時半から翌朝にかけて体調不良を訴えたという。
弁当を調べたところ、ガパオライスの具、湯葉とキクラゲのあえ物などからO166が検出された。製造過程で付着したり、保存している間に菌が増えたりした可能性があるという。
弁当は港区内のレストランが提供していた。午前中に段ボールに入れて納入され、入所者らが午後1時15分までに受け取りに来る運用になっていたという。レストランに対し、港区が7日間の営業停止処分とした。
都の担当者は「保健所から、納入後の保管方法に問題はなかったと言われている。(療養施設での食事を確かめる)検食のあり方などを検討している」と話す。(関口佳代子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル