収入減や、家事育児の増加――静岡市女性会館が4月に行ったWEB調査から、新型コロナ禍が女性に大きな負担感を与えていることが浮き彫りになった。
調査は4月18~27日で会館の利用者を中心に呼び掛け、359人から回答を得た。年代は10代~70代で職業は正社員が3割。パート・アルバイト、自営業・フリーランスなどが続いた。
収入の変化について聞いたところ、「減りそう・減った」が36・8%、「なくなりそう・なくなった」の7・9%と合わせ、半数弱が減収を訴えた。特に母子世帯で「減収・無収入」が6割超と厳しい。
生活の変化では、「友達に会えなくなった」「やりたいことができなくなった」といった回答のほか、「家事の負担が増えた」が39・6%、「子どもの世話が増えた」が32・0%と、休校や家族の在宅勤務に伴い、女性の負担が増していることがうかがえた。特に小学生以下の子どもを持つ女性の7割超が家事・育児の負担を訴え、約3割が子どもを叱ることが増えた、と答えた。
このほか、働く女性の3人に2人が「働き方が変わった」と答えた。具体的には「在宅で仕事をするようになった」が23・7%、「出勤する日数が減った」が21・6%と多かった。その中でパート・アルバイトは在宅ワークが3・8%しかなく、会社都合で仕事を休む割合が21・8%と高くなっていた。
心身の不調を訴える人も4分の3にのぼり、特に20代の女性に「気持ちが沈んでいる」「コロナのニュースを見ていられない」などと強い不安感がみられた。
市女性会館の担当者は「母子家庭の経済的基盤が脆弱(ぜいじゃく)だったり、女性に家事育児の負担がかかりがちだったりといった問題が、コロナ禍で顕在化したと考えられる」と分析している。(阿久沢悦子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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