コロナ禍で中3生、必修「武道」受けず卒業 3月末に急きょ補習

 福岡県直方市の市立直方第一中学校で、今春の卒業生84人が学習指導要領で必修とされた保健体育の「武道」を受けていなかったことがわかった。保健体育の必要時間数を満たしており卒業に影響はないが、同校は急きょ28~30日に「補習」の時間を設け、卒業生に参加を呼びかけているという。

 市教育委員会によると、同校では卒業生が1、2年時、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、武道の実施を見送っていた。武道は防具の使い回しや発声があることから、感染リスクが高いとされていた。

 学習指導要領では、1、2年時は武道を必修、3年時は球技か武道の選択制としている。生徒が3年になった昨年5月には、新型コロナは感染症法上の5類に引き下げられていたが、学校が球技を選んだため、生徒は武道の授業を受けることがないまま、今月7日に卒業した。

 卒業生の保護者を名乗る人から「武道の授業が一度もなかった」との指摘が県教委にあり、25日に市教委を通じて確認したことで発覚した。同校では28~30日に計9コマ、武道の補習を行う予定という。

 堀憲文教頭は「生徒や保護者に申し訳ない。高校の授業でも武道はあるので、できるだけ多くの生徒が学べる機会を設けたい」と話した。(福井万穂)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment