理化学研究所は、新型スーパーコンピューター「富岳」を使って、新型コロナウイルス感染症の重症化に遺伝子の変異がどう関わっているかを解析する研究を始めることを明らかにした。 東京医科歯科大の宮野悟特任教授らの研究チームが取り組むもので、新型コロナ感染者のうち重症、軽症、無症状の患者のゲノム(全遺伝情報)を解析し、重症化に関わる遺伝子の変異を見つけるのが目標だ。 重症化の要因が特定できれば、事前の遺伝子検査によってリスクの高い人に対してより適切な治療方針を決めたり、低リスクの人の行動規制を緩和して経済活動を維持したりといった対応につながる可能性があるという。 富岳は来年度の本格稼働を目指しているが、新型コロナ対策に貢献するため、すでに5つの研究で先行利用が始まっており、今回の研究が6件目となる。既存薬から治療薬候補を探したり、せきなどによる飛沫(ひまつ)の広がり方を分析して感染対策を模索したりといった研究で成果を出している。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース