アフリカでの鉱物資源採掘事業への投資という名目で不正に計約4億5千万円預かったとして、警視庁は宝飾品加工製造会社「SQUARE DESIGN」(東京)の代表、船越洋平(34)=東京都新宿区=、金属販売会社「アドヴァンス工業」(神戸市)の代表、樽本貴司(47)=神戸市=の両容疑者ら男4人を出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで逮捕し、13日に発表した。
他に逮捕されたのは会社役員の山本祐也(36)=千葉県松戸市=、アド社役員の萩原啓三(52)=神戸市=の両容疑者。
生活経済課によると、4人は共謀して2021年4~6月、国内の2法人と40~50代の4人から、計4億5500万円を不正に預かった疑いがある。同法は、銀行など以外が、不特定多数の人から元本の返還を約束し業として金銭を預かることを禁じる。4人とも容疑を認めているという。
4人は、アド社が中部アフリカのコンゴ民主共和国に持つ鉱山への投資名目で、不特定多数に同社の株の購入を勧めていた。ボーリング調査後にアド社が「海外法人」に買収されると、株価が倍になると勧誘。「買い戻し特約」として買収後は約2倍で買い取り、不成立でも購入額と同額で買い取るとうたっていた。
実際には予定の21年8月になっても買収は行われず、買い戻しにも応じなかったという。22年10月に相談を受け、同課が捜査していた。
船越容疑者は、スタートアップを支援する「エンジェル投資家」を自称。同課は、20年3月~21年8月に若手経営者らから、逮捕容疑も含めて約100人から1人あたり最高で約3億5千万円、合計約27億円を集めたとみている。アド社と現地法人にはメールのやりとりがあり、約1億円が送金された形跡があったが、事業実態は不明という。(御船紗子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル