コンビニで健康ごはん、子ども向けに可能?栄養士に聞く

 毎日の食事作りは大変です。コロナ禍でリモートワークが進む中、自分一人の食事ならコンビニエンスストアの弁当や総菜ですませられても、子どもの夕食までとなると考え込むのではないでしょうか。子育て世帯でも、健康に気をつかった「コンビニごはん」は用意できるのか。コンビニ食について発信を続けている東京労災病院の管理栄養士、平澤芳恵さんに聞きました。

 共働きの増加や育児、介護の負担から、多くの人にとって、毎日3食を手作りすることは現実的でなくなってきていると感じます。厚生労働省の昨年の調査結果を見ても、20~40代の6割近くが週1回以上、コンビニなどの弁当や総菜を利用しています。

 高カロリーなものばかりだったコンビニ弁当も近年はサイズが小型化しています。ミニ弁当やグラタン、ドリアはお子さんにもおすすめです。

 最大の課題は、塩分です。減塩に配慮された商品や減塩ドレッシングも売り出されてはいますが、全体として、塩分が特に子どもにとっては多すぎます。また、親としては添加物の量も気になるところでしょう。

 そこで、少し目先を変えて、これらをとった後に「いかに体の中から出すか」を考えるのはどうでしょうか。塩分などを排出しやすい栄養素は、大きく分けて二つあり、コンビニの総菜でも十分にとることができます。

 まず、カリウムです。多くの野菜や果物に含まれます。主菜に、野菜スティックやゴーヤーチャンプルー、カットトマト、品目の多いサラダを組み合わせるのがおすすめです。ドレッシングは少なめにしましょう。冷凍食品のカット野菜やカットフルーツも、そろえておくと便利です。

 もう一つ、食物繊維にも塩分を排出する効果があります。便秘の子どもも多いので、大切です。サツマイモやカボチャが入った総菜、きんぴらごぼう、ひじきがおすすめです。

野菜のかげで忘れられがちな

 野菜に加えて忘れがちなのが、子どもの成長には欠かせないたんぱく質です。冷蔵コーナーにあるチルド食品を使ってとれば、忙しい子育て家庭にも時短になります。サラダチキンや厚焼き卵は、一手間加える時にも手軽です。

 肉よりも魚が不足しがちだと思うので、チルドタイプのサバのみそ煮や、レジ横のあじフライ、ツナやサケなどの缶詰も、とてもおすすめです。

 おでんも、ちくわ、つみれ、卵、はんぺんなどがたんぱく質源として役立ちます。大根や牛すじは、味がしみすぎていることが多く、塩分過多が心配です。つゆも塩分が多いので控えめに。カリウムを多く含む、こんにゃくや昆布巻きも選ぶとよいでしょう。

おすすめのお菓子は

 ただ、せっかく健康的な組み合わせのごはんを買っても、ついでに菓子パンやスナック菓子を買ってしまっていないでしょうか。

 菓子パンは糖分、スナック菓子…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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