100年以上前の大正時代。偶然の出会いが、多くの人に親しまれる商品を生み出すきっかけとなった。
1918(大正7)年創業の守山乳業(神奈川県平塚市)。創業者の守山謙氏が酪農の振興を考え、乳製品を広めるために製酪所として出発した会社だ。
守山氏が東京の取引先にバターを納品するために足を運んだ時のこと。ハワイのコーヒー豆を売り込みに来ていた住田商会(現エム・シー・フーズ)の住田多次郎氏と出会い、「コーヒーを広める方法を考えてくれないか」と相談された。
住田氏の事務所を訪れた守山氏は初めてコーヒーを飲んだ。「苦い」。そう驚くと「ハワイではコーヒーにクリームを入れて飲むことがある」と教えられた。
家にコーヒー豆を持ち帰った守山氏は、コーヒーにクリームの代わりに牛乳を混ぜてみた。牛乳が少ないと苦さが目立ち、半々にすると苦さと甘さがほどよくマッチした。さらに妻のアドバイスで砂糖を入れるとおいしさが増した。「コーヒー牛乳」の誕生だった。
高額でも飛ぶように売れた
問題は牛乳が1日しか日持ち…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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