修士論文のテーマに選んだのは「夏」でも「海」でもなく、「雨」だった。
鈴木敦真さん(33)は大学院で表象文化論を学んでいた9年前、研究テーマにサザンオールスターズを採りあげた。
サザンの公式ホームページに登載された歌詞を検索したところ、最も使われていた言葉は136曲に登場する「夏」。その次に多かったのが、86曲で使われる「雨」だった。
81曲の「海」より多いのが意外だった。
曲を聴きながら、サザンの「雨」は「過去を想起させるもの」ではないか――。こんな仮説を立てた。
2014年に提出した論文のタイトルは「歌における『雨』の表象について」。
たとえば、桑田佳祐さんがソロで02年に発表した「東京」の歌詞は、雨が窓にあたる情景で始まる。
だが、雨を描いているのは歌…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment