サポーターが来た町、去った町…サンフレ新スタジアム試合に何思う?

 J1サンフレッチェ広島は23日、新たな本拠地「エディオンピースウイング広島」(広島市中区)での初のシーズンマッチに臨み、ほぼ満席の2万7545人の大観衆の中、2―0で浦和レッズを破り、白星を飾った。昨シーズンまで本拠地だった「エディオンスタジアム広島」(同市安佐南区)の地元はこの日、何を思い、新本拠地の地元はどんな思いで迎えたのか。(根本快)

 キックオフ前の正午過ぎ、旧本拠地のエディオンスタジアム広島(Eスタ)の最寄り駅、アストラムライン広域公園前駅は静かだった。昨シーズンの今ごろは、大勢のサポーターが改札口からぞろぞろとスタジアムへの道を歩いていた。

 駅はいまもサンフレのチームカラー、紫色をまとう。サンフレの歴史を振り返るパネルやユニホームが展示され、階段にはエンブレムがあしらわれている。

 駅はJリーグ発足の翌年1994年に開業した。いまの装飾は、クラブ創設25周年を記念して2017年に彩られた。当時の発表資料は「駅に到着したファンは高揚感に包まれ、応援に力が入ります」と威勢がいい。路線を運営する広島高速交通の担当者によると、駅の装飾を今後どうするかは検討中という。

 駅を降りたスタジアム側には、いくつかの飲食店が軒を並べている。

忘れられない男性サポーターの客

 赤色の看板が目印の「焼肉 咲咲(さくさく)亭」。午後2時のキックオフ直後に訪ねると、代表の上田旨崇(よしたか)さん(40)は「試合当日のにぎわいが無くなって、寂しい気持ちはあります」と話した。Eスタでホーム戦がある日は、お客さんの3人に1人はサンフレのユニホームなどを着たサポーターだった。

 忘れられない人がいる。試合…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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