日本固有のサンショウウオが、乱獲や売買で絶滅の危機にさらされている。こうした生き物を手軽に取引できるネット業界の対策は進んでいない。問題点を広く知らせようという動きも出ている。専門家は、売買の規制の検討が必要だと指摘する。
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日本獣医生命科学大学(東京都武蔵野市)の建物の掲示板に、「STOP! 両生類の乱獲売買」と書かれたチラシが張ってあった。両生類・爬虫(はちゅう)類雑誌を発行する有尾社の有志らが、専門家の協力も得て作成し、今年から配布を始めたものだ。
A4の両面に、ネットオークションでの取引を目的とした乱獲や売買が、日本の両生類の絶滅リスクを高めているなどと紹介している。
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中でも深刻なのがサンショウウオだ。生息地の破壊や天敵の外来種などに食べられて数を減らしているものが少なくない。日本爬虫両棲(りょうせい)類学会が和名を公開しているサンショウウオ科44種のうち、環境省のレッドリストに掲載された絶滅危惧種は34種もいる。成長に時間がかかり、1年に1回、特定の場所に集まり産卵する種が少なくない。そこで乱獲されれば、とどめを刺される恐れがある。
チラシにはこうした問題点を列記。これまでに5千枚以上を配布、知人らを通じて水族館やペットショップに置いてもらった。有尾社の越智慎平さんは「今の段階で飼育を否定するものではないが、ネット販売の抱える問題をまずは知って欲しい」と話す。
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チラシはインターネット(https://caudatajp.wixsite.com/mysite/blank-4
問題点を広く知ってもらうこと…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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