まもなくクリスマスがやってきます。子どもの頃、サンタクロースからのプレゼントが待ち遠しかった人も多いのではないでしょうか。サンタさんと言えば、赤白の服を着て、よい子の家にプレゼントを届けてくれる、ちょっと太っちょのおじいさん。そんな印象が強いですが、そもそも何者なのでしょうか? グリーンランド国際サンタクロース協会で、日本唯一の「公認サンタ」というパラダイス山元さんに話を聞くと、世界の様々なサンタさん像が見えてきました。
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――「公認サンタ」は何をする存在なんですか。
北極圏にあるグリーンランド(デンマーク自治領)に長老サンタが住んでいるのですが、1人ではプレゼントを配りきれないので、その手伝いをすることになっています。今から62年前にデンマークで初めて世界サンタクロース会議が開かれ、そこで公認サンタクロースを選出するようになりました。
具体的には、クリスマス当日に家で過ごせない子どもたち、親がいなかったり、病気で入院していたりする子どもたちの元を訪れて、プレゼントを届けています。協会からは行動指針が示されるだけ。どんな活動をするかは各公認サンタに任されています。
今はデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、イギリス、アメリカなど15カ国ほどに120人弱の公認サンタがいます。女性もいて、夫婦で公認サンタをしている人もいます。毎年7月に主にデンマークで4日間、公認サンタが集まるお祭りのような会議があり、そこに出席することでライセンスを更新するシステムです。私は「公認サンタ」22年目。普段はラテン音楽の一種マンボのミュージシャン、作詞・作曲などをやっています。
――どうやって「公認サンタ」になるんですか。
協会主催の試験を受けます。1…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル