大野正美
北海道根室市の花咲港で25日、サンマ棒受け網漁の大型船22隻、小型船11隻が約730トンを水揚げした。8月28日の約400トンを上回る今季では一番の量となり、港の周辺はトラックや買い受け人の車で活気づいた。
漁初期の主な漁場は、ほぼ3昼夜かかる千キロ以上離れた公海だった。青森県八戸港所属の第2源栄丸(199トン)の船員によると、「現在の漁場は公海でも20時間ほどの場所。魚群がだいぶ道東に近づいてきた」という。
花咲卸売市場での競りの最高値は、質のよい発泡スチロール入りが1キロ1404円(税込み)、タンクでのばら積みが同648円(同)。8月末の走りの時期の約7割まで下がった。漁業情報サービスセンター(東京都)は、10月以降の道東海域へのサンマの来遊について、近海までくる群れは極めて少ないものの、全体量は過去最低の昨年よりは多いと予測している。(大野正美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル