松永佳伸
ザクッ、ザクッ、シャキ、シャキ、シャキ……
旬の野菜のおいしさを心地よい音とともに紹介しようと、JAぎふ(岐阜県岐阜市)が、若者に視聴者が多い「ASMR動画」での配信を始めた。地元特産の野菜の消費拡大を図るのがねらいだ。
ユーチューブの「JAぎふ公式チャンネル」では、まな板に載せた春ダイコンやカブなどを包丁で切る動画が流れ、スピーカーからは野菜を切る音だけが聞こえてくる。動画は5分30秒ほど。画面には野菜の特徴や調理方法などが文字で紹介されている。
ASMR動画は、一般的に聴く人の追体験を誘うような音声がついた動画を指す。例えば、耳かきの音や咀嚼(そしゃく)する音、キーボードのタイピング音などがある。
JAぎふ総合戦略室の若手職員2人が、若者に人気のASMR動画に着目。地元産の野菜のおいしさを目と舌だけでなく、耳でも楽しんでもらいたいと企画した。
完成した動画は「音菜ASMR」と題し、毎月新しい情報を提供する。第1弾ではキャベツ、春ダイコン、カブ、新タマネギの4品。企画した柳沼優花さん(25)が包丁を握り、撮影に臨んだ。「いい音が出るように切ることを心がけました。食べてみたくなってくれるとうれしいです」と話す。
JAぎふ公式チャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=aGHrW5KH6JU)から視聴できる。(松永佳伸)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル