新しい移動手段であるシェアサイクルが広がっている。貸し出し拠点(ポート)は、都市部だけでなく、地方にも増加。利用者が、自転車をどこで借り、どこで返したのかの利用経路を調べると、単なる移動だけではない、特徴的な使われ方をしていることがわかってきた。
シェアサイクルは、電動アシスト付き自転車を30分で百数十円といった安価な利用料で借りられる仕組み。
スマホアプリから予約すればすぐに借りられるほか、レンタルと違って元のポートに戻す必要がなく、目的地近くのポートに乗り捨てできる気軽さが魅力の一つだ。
国土交通省によると、2005年ごろから全国の自治体で社会実験が始まり、NTTドコモなどの民間企業が参入。ポートは21年度までの5年で8倍に増え、43都道府県の7030カ所になったという。
利用者数最多は人気ユーチューバーの聖地
シェアサイクルは、どんなところで利用されているのか。
23都府県に約2万5千台を設置しているソフトバンク系の「オープンストリート」(東京都港区)の分析では、利用者数が最も多かった経路は、愛知県岡崎市にある名古屋鉄道の東岡崎駅前ポートで借り、同じポートに返す周遊利用だった。22年で最も多かった11月には、284人が351回利用した。
この経路が多かった理由について、担当者は「人気ユーチューバー東海オンエアの『聖地巡り』で利用されているのではないか」と推測する。
東海オンエアは、岡崎市を拠点とするユーチューバー。チャンネル登録者数は600万人超をほこる。
市観光協会によると、動画によく登場する飲食店や洋服屋などが、東岡崎駅から1キロほど離れたエリアに点在している。
協会の担当者は「シェアサイクルはタクシーより安く、バスほど時間に縛られず、目的地のすぐ近くまで移動できる。メンバーの名前をラッピングした『東海オンエア号』もあり、推しの自転車に乗りながら聖地巡礼する人も多い」と話す。
利用経路のトップは…
一方、利用者数でなく、利用…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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