第2次世界大戦後、旧ソ連によってシベリアに抑留された犠牲者らを追悼する集いが23日、東京都千代田区の国立千鳥ケ淵戦没者墓苑であった。スターリンが日本軍捕虜の移送指令を出したとされる1945年8月23日にちなんで「シベリア抑留者支援センター」が催し、今年で19回目。
あいさつに立った新関(にいぜき)省二さん(95)は4年抑留され、炭鉱作業などを強いられた。
抑留の実態調査の基本方針を定めることを政府に義務づけたシベリア特措法(2010年制定)にふれ「元抑留者の平均年齢は98歳になる。特措法が制定されて11年たったが実態解明は進まず、コロナで往来が止まり、遺骨収集事業の先も見えない状態。もう何年も待てない」と参列した国会議員らに訴えた。
23日夜から、遺族や支援者らが3日間かけて抑留死亡者4万6300人の名簿を読み上げるオンラインイベントも開かれた。名簿は抑留体験者の村山常雄さんが作成。抑留体験者や遺族らが約46時間かけて交代で読み上げる。昨年初めて行われた。(編集委員・北野隆一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル