ジェイコム子会社元社員を詐欺容疑で逮捕　顧客のクレカ情報を入手か

　顧客のクレジットカード情報を悪用し、ネックレスなどをだまし取ったとして、大阪府警は21日、ジェイコム子会社の元契約社員、田部一晃容疑者（24）=大阪府泉大津市我孫子1丁目=を詐欺容疑で再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。

　捜査1課によると、田部容疑者は事件当時、ケーブルテレビ会社ジェイコムウエスト（大阪市）で営業を担当。不正に得たクレジットカード情報を使って9月30日と10月2日、府内の量販店で腕時計（販売価格約19万6千円）とネックレス（同約27万1千円）をだまし取った疑いがある。

　田部容疑者は9月下旬、クレジットカードのアプリについて相談を受け、顧客の男性（73）宅を訪問。カードの写真を携帯電話で撮影したり、口座番号を聞き出したりしたという。不正に購入したネックレスなどはいずれもその日のうちに同府泉佐野市の貴金属買い取り店などで売っていた。

　同課によると、田部容疑者はネックレスを売却した翌日の10月3日、同買い取り店で店長にナイフのようなものを突きつけ、現金約15万円を奪ったとして強盗罪などで起訴されている。当時も勤務中だったという。

　ジェイコムウエストは11月7日付で田部容疑者を懲戒解雇した。親会社ジェイコムの広報担当者は、「営業担当者が客のクレジットカードの番号などを聞くことはなく、ジェイコムの名を使って安心させたことは大変遺憾。お客様にご迷惑をおかけして申し訳ない」と話した。