ジバンシィの「愛の南京錠」 ハードなスタイル

 ジバンシィは2021年春夏のレディースとメンズのコレクションを、ブランドのホームページとSNSで発表した。

 今シーズンから、デザイナーは繊細な作風で知られたクレア・ワイト・ケラーから、ストリートスタイルで注目される米ブランド「1017アリクス 9SM」のマシュー・М・ウィリアムズに代わった。ウィリアムズは世界的な若手デザイナーの登竜門であるLVMHプライズの16年の最終選考に残った新進。ジバンシィは巨大ブランド企業グループLVMHの傘下にある。

 作品は、レディースとメンズ共にロックのテイストが漂う、パワフルでハードなスタイル。透けたり、光ったりする黒や赤の生地に、ドレープなど創始者ユベール・ド・ジバンシィが得意としたディテールをあしらっている。

 デザインのキーとなるのは、パリのセーヌ川にかかるポンデザール(芸術橋)の「ラバーズ・ロック(愛の南京錠)」。橋は、世界中のカップルが永遠の愛を誓って鍵を欄干にくくりつけることで有名になった。南京錠など様々な形の鍵がバッグやブレスレット、服の刺繡(ししゅう)などに使われた。

 ウィリアムズはこの6月のデザイナー就任時に「世界が前例のない時代に直面する今、私はポジティブな変化に貢献できるよう、仲間たちと共に希望のメッセージを送りたい」などとコメントを出していた。(編集委員・高橋牧子)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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