故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐってジャニーズ事務所が2日に開いた記者会見の前に、取材する側の「NG」リストが作られていたことが、事務所への取材でわかった。事務所は、会見2日前のPR会社との会議でリストを示されたと説明している。特定の記者からの質問を避けるためのリストだった可能性がある。会見では挙手しているのに指名されないことに一部の記者らが反発し、一時騒然となる場面もあった。
事務所によると、この会議で、ジャニーズJr.を養成するジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長がNGについて「これどういう意味ですか? 絶対当てないとダメですよ」と指摘したところ、PR会社側が「前半ではなく後半で当てるようにします」と答えたと説明している。事務所は取材に「弊社は誰か特定の人を当てないで欲しいなどという失礼なお願いはしておりません」と回答している。
会見は2日午後2時から東京都内のホテルで約2時間と指定して開かれた。東山紀之社長と井ノ原氏、弁護士2人の事務所側計4人に対し、記者やフリージャーナリストら約300人が参加した。
会見では、東山氏らが約30分間、社名変更などについて説明した後、質疑応答に移った。司会者が「一社一問」と説明し、挙手した記者らを指名する形で進められた。
会見では、繰り返し質問をする記者の発言を司会者がさえぎったり、指名されていない記者が質問したりするなど混乱する場面もあった。司会者が「一社一問でお願いしている。お願いします」と訴えたほか、井ノ原氏が「会見の場は全国に生放送で伝わっている。被害者に、自分たちのことでこんなにもめているのかという姿を僕は見せたくない。ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと思っている。どうか落ち着いて」などと呼びかけたりした。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル