7月9日にくも膜下出血のため87歳で死去した、芸能事務所「ジャニーズ事務所」の創業者で社長のジャニー喜多川さんのお別れの会が4日行われた。
アリーナに設置された祭壇の脇には、ジャニーさんが生前に愛用していた野球帽やジャケットが飾られ、会が始まる前、左右のモニターにはジャニーズからレコード・CDデビューしたすべてのタレントのジャケット写真が映し出された。
午前中の関係者の部にはジャニーズ所属のタレントたちのほとんどが参列。ジャニーズのコンサートのように、お別れの会が開始とともに会場に銀テープが舞うと、拍手が起こった。事務所を代表して、タレントの近藤真彦さんがあいさつにたち、「ジャニーさんは野球が大好きだった。ジャニーさんらしく、SHOW MUST GO ON。笑顔で見送ってほしい」と語った。
さらに「ジャニーさんはわが国を代表するプロデューサーだったこの時代にジャニーさんを失ったことは残念でならない」という安倍晋三首相の弔電を代読した。黒柳徹子さんはじめ、縁のあった芸能関係者たちが献花して別れを告げた。
午後2時からは一般の人の部が始まった。参列者のほとんどは喪服姿の女性たちで、東京ドームの周りは黒色で埋め尽くされ、入場を待つ人々の列が何重にもできた。東京ドームで芸能関係者のお別れの会や法要が行われること自体異例だが、これほど多くの女性たちがドームに集結したことはかつてなかったことだ。
八王子市から来た甲野亜津子さん(49)は80年代のたのきんトリオ以来のジャニーズファン。「コンサートに行くことで活動的になれ、人生が変わった。ジャニーさんに感謝の気持ちを告げたい」という。埼玉から来た櫻井幸さん(43)も「結婚後、育児に追われているとき、ジャニーズを見ると、母で妻でもなく自分に戻れた」という。
参列者の希望者はメッセージカードにジャニーさんへの思いを書いた。
東京ドームでジャニーズのタレントがコンサートやイベントを使用した回数は3日までで合計366回になる。(林るみ)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル