ジャニーズ事務所が設けた「再発防止特別チーム」が29日に会見し、故ジャニー喜多川氏による半世紀に及ぶ性加害を認定した。調査のきっかけになったのは、英公共放送BBCによる3月のドキュメンタリー番組「J―POPの捕食者 秘められたスキャンダル」だった。
番組づくりを担ったモビーン・アザー記者は特別チームの会見直後、朝日新聞の取材に、「虐待のサバイバー(生存者)たちに正義をもたらす動きのなか、正しい方向に進むための重要な一歩だと感じている」と、調査結果を歓迎するコメントをメールで寄せた。
アザー氏は、性加害を認定する結果が出たことについて、「サバイバーたちが勇気をもって声をあげたからだ」と指摘。一方で、「この虐待は単に喜多川氏の犯罪というだけでなく、(日本の)不処罰文化をめぐる問題でもある」と訴えた。
今後については、虐待を受けたサバイバーたちの声に耳を傾け続けることとともに、「権力を乱用する者を食い止める風土づくり」が重要になると主張。被害者への補償、ジャニーズ事務所自身の抜本的な変化、さらには、社会の変化の必要性も強調した。
その上で、「私たちはもはや、問題を隠しておくことはできない。サバイバーたちを信じ、権力の乱用者に責任を負わせましょう」とコメントを締めた。(ロンドン=藤原学思)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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