磁気治療器の販売預託商法などを展開し、約2400億円の負債を抱え破綻した「ジャパンライフ」の巨額詐欺事件で、同社が東京電力福島第1原発事故後、福島県内の営業を強化していたことが21日、関係者への取材で分かった。警視庁などの合同捜査本部は、原発事故による被災者への賠償金を狙った可能性もあるとみて調べを進めている。 関係者によると、同社は原発事故があった平成23年以降、福島県内の営業拠点を強化。いわきや南相馬、二本松といった各地域に全国最多となる計6店舗まで支店を拡大していた。福島県内の被害者は200人を超えるとみられている。 また同社は、44都道府県の約1万人から約2100億円を集めていたが、集金額でも福島は計約190億円に達し、愛知の計約285億円に次いで全国2番目に多い規模だという。 同社は、15年から100万~600万円の高額な磁気治療器を販売し、別の顧客に貸し出すオーナーになれば、約6%の利息を得られる「レンタルオーナー制度」という販売預託商法を展開。ただ、当初から事業実体がなく、顧客の支払金を別の顧客の配当金に充てる自転車操業だった。 18年以降、赤字を隠すために決算を粉飾していたとみられ、22年には債務超過に陥っていた。こうした状況下で原発事故が発生。警視庁などの合同捜査本部は原発事故の被災者への賠償金などに目をつけ、支店を拡大するなど営業を強化した疑いがあるとみている。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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